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初対面の旧友

 私が沖縄に移る時に、母校の恩師から「恩納村に20年前に移住した後輩がいるよ、連絡してみたら」と教えて頂いてから3年、本人と「ぜひ会いましょう」と言い合ってからもなんと1年が過ぎ、その間に恩師の急逝という事態にも見舞われたが、やっと彼女と恩納村のカフェで会うことができた。

 10才年も離れ過ごして来た日々に違いはあるが、同じ学び舎で青春を過ごした者同士、すぐに打ち解けて話題がつきることもない。母校の持つ個性を今でもたっぷりと身につけた彼女はチャーミングで、お互いのこれからの夢や進んで行きたい方向などについて気負いなく話し合える友達に久しぶりに会った気がした。

 母校の創立者、西村伊作先生が戦後間もない頃、粗雑な紙に書いて掲示板にピンでとめていたという言葉 『みっともないことしないでね』

 学生当時は響かなかったその言葉が身にしみるようになってからの、初対面の旧友との素敵なひとときだった。

        (沖縄タイムス:くさぐさ  2016.2.10)