一陣の風

人気番組「プレバト」の毒舌先生こと俳人の夏井いつき先生のおかげで世は空前の俳句ブームだそうである。400字の「くさぐさ」が自分にぴったりの長さだと思っていた私も17音の魅力に取りつかれ、最近は歳時記も買って思いつくとノートに書き留める毎日である…

欲深し

6月に応募した「オール読物新人賞」の中間発表が出ている。 本土では21日発売だが沖縄ではまだ発売されていない。 箸にも棒にもかからないと自分で思っていたにもかかわらず落ち着かない。 せめて一次予選に通っていやしないか、奇跡的に二次に通っていると…

メダルなし

応募した一作目は落選。ぺらぺらの封書が届いた。 がっかりはしたけれど、まぁそうかな、と納得する部分もある。 自分では好きな作品なので冊子に仕上げて関係者各位に配ろうと思っている。 四作目も構想は出来ているので書き上げてまた何かの賞に送りたい。…

書く。

三つの短編を書き上げてそれぞれの応募先へ送る。 第一作の結果は来月わかる。 自分では好きな作品だけれど、第三者の評価は全くわからず、期待と落胆の谷間で揺れる。いい結果が出るといいなぁ。 二作目は締め切り間近に大慌てで書き上げて、全く自信が無い…

お父さんの負け

深い深い森の始まりの地で、9歳の少女トリシアの試合は開始された。ボストン・レッドソックスのリリーフ・ピッチャー、トム・ゴードンとの空想での会話だけを心の支えにして原野からの脱出を試みようとする9日間にわたる少女の決死の冒険を描いたスティーブ…

変わる人

時の流れと共に人生の登場人物はそれぞれの立ち位置を少しずつ変えて来る。 最近とみに感じるのは身内の人々の老いである。今まで自分が見上げていた人々が、いつの間にか庇護されるべき弱い部分を持つようになっている。 歩くのが遅くなり、好物だったもの…

自由になる

最近、小説を書いている。 私が初めて人に読ませるために小説を書いたのは18才の時で「小説ジュニア」という雑誌の新人賞に応募した「ふり向けば風」という70枚くらいの作品。 当時流行っていた布施明の「シクラメンのかほり」をテープで繰り返し聞きながら…

メッセージ

桜坂劇場で「メッセージ」を観た。 「グソーや雨垂いぬ下」あの世は雨垂れ、軒下ほどのそばにあるという意味だが、同じような言葉をクリスチャンだった母から聞いたことがある。 「死ぬということは襖を開けて隣の部屋に行くと同じこと」。 映画は沖縄戦の末…

世界の終りとハードボイルドワンダーランド

村上春樹様の小説で一番好きなのは「海辺のカフカ」だが、今書こうとしている自分の物語の栄養として、「世界の終りとハードボイルドワンダーランド」を読み返した。何度読んでも傑作だし、春樹様は天才だと思う。 「意識の底の方には本人には感知できない核…

初対面の旧友

私が沖縄に移る時に、母校の恩師から「恩納村に20年前に移住した後輩がいるよ、連絡してみたら」と教えて頂いてから3年、本人と「ぜひ会いましょう」と言い合ってからもなんと1年が過ぎ、その間に恩師の急逝という事態にも見舞われたが、やっと彼女と恩納村…

猫を猫と呼ぶ

フランス語で "Appeler un chat un chat" 直訳すると猫を猫と呼ぶ。 ものを率直に言うことのたとえだ。先日亡くなった母は猫を猫としか呼べない質の人で、おそらく私もそのタイプだが、母の4歳上で今88才の伯母は少し違うように思う。この伯母とは数年前に私…

母との別れ

「神様私は罪びとです。自分で自分を救うことはできません。」そう言って23年前に洗礼を受けクリスチャンとなった母は、先日神のみもとへ安らかに旅立った。 私もまた罪びとで、人を憎む気持ちから逃れることができず、母の死を悲しむより先にそのことにとら…

11月7日

沖縄在住の作家・恒川恒太郎さんの作品に「秋の牢獄」という小説がある。何故かわからぬまま来る日も来る日も11月7日を繰り返すことになってしまった人々の話である。何やっても次の日の朝にはすべてがリセットされて11月7日がやって来る。ある人はおいしい…

ファミリーツリー

東京で一人暮らしをする83才の母が末期のガンとわかって1年になろうとしている。要介護の夫がいる私を気遣って、あなたは来なくていいからと言われ続けてきた。「ひとりでぽかーんとしているのが楽なの」という言葉の半分は本心だろうと思うくらいに自分にも…

素敵な桜坂

沖縄に移ってから恩恵を受けているのが那覇市の桜坂劇場だ。シネコンでは上映されない良質な映画を毎月提供してくれている。お気に入りの読書サイトで桜坂劇場の話をすると、原田マハさんの「風のマジム」を読んだ人から「桜坂劇場って実在するんですね!」…

沖縄生活3年目

要介護の夫と息子夫婦の住む沖縄に移って3年目になった。エアコンを入れたリビングからドアの外に出ると、蝉の声がにぎやかで青い中城湾に白い船が浮かぶのが見え、夏休みの旅行に来ているような気持ちになる。 私なりの沖縄ハイ&ロー。まずローから言うと…

ファーストネーム

介護保険を使う側になると、要介護者を中心に、主に世話をする役割の人とケアマネージャーや福祉用具の事業所やデイサービス・デイケアの施設スタッフ等で一つのチームを組むことになる。その場合、「ご主人」とか「奥さん」とかいった呼称は使われずファー…

ソウルメイト

「カフェ・ド・フロール」を観た。輪廻転生がテーマの話だ。1969年と2011年という短い期間で生まれ変わっていることがなんだか中途半端のような忙しないような落ち着かない気持ちにさせられるが、あのような断ち切られ方をされた三人なので魂の叫びが引き寄…

自由であること

瀬戸内寂聴さんが「人間の幸せとは自由であること」だとおっしゃっていて、その通りだと思う。人のせいにするのも忸怩たる思いはあるが、私は母の介入と夫の抑圧とで自由な人生を送ってこなかったという気持ちを抱えている。今は夫の介護という仕事があって…

二度目の恋を

桜坂劇場で「トレヴィの泉で二度目の恋を」を見た。こんなしゃれたラブストーリーが日本の風土で、まして後期高齢者間で起こるとは考えにくいが、私の父は昨年83歳で二度目の結婚をした。お互い長い間の一人暮らしを経ての同居なので、うまくいくのかと危ぶ…

2011年以降

なんとかかんとか数学の勉強を続けていこうと思っていたが2011年12月に夫が脳梗塞で倒れて重度の後遺症を残す身となり、そのまま数学からは遠のいている。夫が入院中にはヘルパー2級の勉強をして資格を取った。毎回テキストからのレポート提出もあり、それな…

数学個人授業11

この一週間雨が降ったり晴れて残暑が戻ったりで、問題集を一回も開かぬまま今日の授業へ(チャレンジャー)。 2sin^θ-5sinθ+2>0 sin をaに置き換えると 2a^-5a+2>0 (2a-1)(a-2)>0 a<1/2 2

数学個人授業10

cos120°+sin150°=? って何、どういうこと、何が聞きたいのかわからん、と言ったら先生は驚いた。 そんなこと考えてみたこともないので新鮮な疑問だと(笑)。 まぁ、これはただ単にsincosが理解出来ているかを確認しているだけだ、ということでしたが。 …

数学個人授業9

立秋とは、一年で最も暑い季節です。 年々気温が上昇傾向にある日本が心配です。 我が家はエアコンを使わない家なので、最近の暑さはなかなかのものであるが、それでも数学はちょこちょこと勉強している。 なんというか、脳に負荷をかけるのは気持ちいいのよ…

数学個人授業8

2011年 7月27日(水)放送「クローズアップ現代」より 大人がハマる“数学ブーム”の謎 大人の“数学ブーム”が続いている。 出版界では「語りかける中学数学」がこの5年間で10万部を突破。 高等数学の世界へ誘う「オイラーの贈物」、「ガロアの群論」 といった…

数学個人授業7

sin、cos、tan、懐かしい響き。しかし言葉は知っているけれど意味は知らなかった。 で、問題。 sin60°-cos60°分のsin30°の答は? 答だけ言うと、2分の√3+1 であります。 これだけじゃ不親切なんですが、テキストの表を画像に落しても上手く写らないのです…

数学個人授業6

7月の初めは沖縄に行く予定で、その前も何やかや忙しかったので、数学を一週間サボった。もちろん頭は退化した。 普段練習をしないで、いきなりピアノのレッスンに行ってしまう子供って感じですな。 関数f⒳=mx+6x+mー1 がすべての実数xに対して常に正の値を…

数学個人授業5

長さ40cmの針金を2ヶ所で折り曲げて、壁を利用して長方形を作る。 長方形の面積を最大にするには、針金をどのように折り曲げればよいか。 40cm? えーと、10cm×10cm、残り20cmでしょ。 な~んてすぐに答えてはなりませぬここは2次関数を利用して…

数学個人授業4

明日は数学の日、となってから、あたふたとノートを開く。 今のところ、拒否反応はない。 つまずく箇所は多々あるものの、解答を見ればなんとかついていける。 これだけのことしか習っていないのだから、これだけの知識で解決できるはず。 自分のホームペー…

数学個人授業3

2次方程式の解の公式。 なにそれ、初めて聞いたわ。 ax二乗+bx+c=0の解は、x=2a分のーbプラスマイナスルートb二乗ー4ac ふっう~~~~~ん(態度悪・・・) でも、それとは別に、たすきがけの法則っていうのは、ちょっと記憶の底をかする…