2016-01-01から1年間の記事一覧

欲深し

6月に応募した「オール読物新人賞」の中間発表が出ている。 本土では21日発売だが沖縄ではまだ発売されていない。 箸にも棒にもかからないと自分で思っていたにもかかわらず落ち着かない。 せめて一次予選に通っていやしないか、奇跡的に二次に通っていると…

メダルなし

応募した一作目は落選。ぺらぺらの封書が届いた。 がっかりはしたけれど、まぁそうかな、と納得する部分もある。 自分では好きな作品なので冊子に仕上げて関係者各位に配ろうと思っている。 四作目も構想は出来ているので書き上げてまた何かの賞に送りたい。…

書く。

三つの短編を書き上げてそれぞれの応募先へ送る。 第一作の結果は来月わかる。 自分では好きな作品だけれど、第三者の評価は全くわからず、期待と落胆の谷間で揺れる。いい結果が出るといいなぁ。 二作目は締め切り間近に大慌てで書き上げて、全く自信が無い…

お父さんの負け

深い深い森の始まりの地で、9歳の少女トリシアの試合は開始された。ボストン・レッドソックスのリリーフ・ピッチャー、トム・ゴードンとの空想での会話だけを心の支えにして原野からの脱出を試みようとする9日間にわたる少女の決死の冒険を描いたスティーブ…

変わる人

時の流れと共に人生の登場人物はそれぞれの立ち位置を少しずつ変えて来る。 最近とみに感じるのは身内の人々の老いである。今まで自分が見上げていた人々が、いつの間にか庇護されるべき弱い部分を持つようになっている。 歩くのが遅くなり、好物だったもの…

自由になる

最近、小説を書いている。 私が初めて人に読ませるために小説を書いたのは18才の時で「小説ジュニア」という雑誌の新人賞に応募した「ふり向けば風」という70枚くらいの作品。 当時流行っていた布施明の「シクラメンのかほり」をテープで繰り返し聞きながら…

メッセージ

桜坂劇場で「メッセージ」を観た。 「グソーや雨垂いぬ下」あの世は雨垂れ、軒下ほどのそばにあるという意味だが、同じような言葉をクリスチャンだった母から聞いたことがある。 「死ぬということは襖を開けて隣の部屋に行くと同じこと」。 映画は沖縄戦の末…

世界の終りとハードボイルドワンダーランド

村上春樹様の小説で一番好きなのは「海辺のカフカ」だが、今書こうとしている自分の物語の栄養として、「世界の終りとハードボイルドワンダーランド」を読み返した。何度読んでも傑作だし、春樹様は天才だと思う。 「意識の底の方には本人には感知できない核…

初対面の旧友

私が沖縄に移る時に、母校の恩師から「恩納村に20年前に移住した後輩がいるよ、連絡してみたら」と教えて頂いてから3年、本人と「ぜひ会いましょう」と言い合ってからもなんと1年が過ぎ、その間に恩師の急逝という事態にも見舞われたが、やっと彼女と恩納村…